最近はデジタルパーマのお客様も多くツイッターでの反応も多いので今回はロングスタイルのデジタルパーマの施術について解説していきたいと思います。
現役美容師としてデジタルパーマの施術のこだわりポイントを美容師目線でお伝えします。
・仕上がりの質感向上
・カール感の安定
・成功率アップ
次の施術から簡単使えるものも多いので、ぜひ参考にしてみてください!
【1】仕上がりの明確化
コテ巻き風の大きめカールがウリのデジタルパーマですが、お客様に間違えられやすいのは上から大きめ三回転カールを再現できるということ
デジタルパーマは大きくかけるとほとんどの髪質で上からの再現はできません。
デジタルパーマの一般的な乾かし方は、
ネジりながら乾かしてもらう
だと思いますがこの乾かし方でお客様が再現できるスタイルは
・ロング ⇒ 毛先2回転
・スーパーロング ⇒ 毛先3回転
本日のデジタルパーマ薬剤紹介。
【中間】
シスアミ・チオ
アルカリ値3
総還元6.5
【毛先】
シス・シスアミ・チオ
アルカリ値2
総還元6.0
今回は持ちの部分を考慮してアルカリを高めに設定しました。
仕上がりはこのクオリティですが、あと1ずつアルカリ値を下げてもよかったかなと反省。 pic.twitter.com/QYo5B98SqG— 森 正臣@超パーマ美容師 (@mori_cura) 2019年5月11日
がほとんどのはずです。
デジタルパーマのロングスタイルはここをしっかりお客様に明確に伝えてから施術を初めていきましょう!
【2】塗り分け
バージン毛でない限りロングの場合は、ほとんど中間と毛先のダメージレベルは違います。
中間の方が大抵の場合ダメージは少ないので合わせて薬剤選定をしていくと毛先に対して薬剤が強くなってしまうので、そのまま施術していくと毛先がダメージしていきます。
先日こんなツイートをしました。
ダメージ毛でない限りあまり前処理剤は使わないようにしています。
・アルカリ値
・pHが変動してしまうので薬剤選定してる意味がなくなってしまうことが多いです。
なんとなく使う前処理は材料代の無駄です。
スタッフ教育に力をいれましょう! pic.twitter.com/MvXepfmtso— 森 正臣@超パーマ美容師 (@mori_cura) 2019年5月20日
毛先のダメージに対して前処理剤で減力させていく手法もありますが、pHの移動や還元値の移動を計算できるのあれば問題ないですが、なかなか別々につけるものを1つの計算式で計算するのは難しいと思います。
ので現段階ではダメージレベルに合わせた1剤の塗り分けが最有力かと思います。
パーマの毛髪診断はカラーと同じように、トーンや髪の毛の履歴をみてデザインに対して
・パーマの種類
・還元剤
・還元値
・アルカリ値
を決めましょう。
中間:D Lv1
毛先:D Lv2
必要なアルカリは
中間:Al 4くらい
毛先:Al 2くらい
と想像できます。
トーンに対して必要アルカリ表ブログご覧ください pic.twitter.com/ILcO8cJiZ3— 森 正臣@超パーマ美容師 (@mori_cura) 2019年5月13日
【3】質感を向上させる
デジタルパーマで重要なのが質感
・バサバサになった
・痛んだ
ネットをみてみるとこんなのをみますが、原因のほとんどはアルカリ値の高さだと思います。
熱でのダメージなど色々いわれたりしますが
僕の熱処理の基準
- クリープ 50度 8分
- ガラス化 80度 8分
だいたいはこんな感じで比較的しっかり熱を与えている方かと思いますが、
極上デジタルパーマの仕上がり。
ドライのみです。
(中間)
アルカリ値約1.2%
総還元約7%(シスアミ約5.5%チオ約1.5%)
(毛先)
アルカリ値約0.3%
総還元約6% (シスアミ約5%シス約1%)
ロングのデジタルパーマは髪の毛の履歴が中間、毛先違うので薬剤を変えます。
低アルカリ、高還元で失敗しない pic.twitter.com/s6xRbKAsEB— 森 正臣@超パーマ美容師 (@mori_cura) 2019年5月10日
仕上がりはこのくらいの柔らかさ出すことはできるので、熱での質感の悪さよりアルカリ値の高さが質感の悪さに直結することがわかりますね!
ツイートをみてもわかるように還元値も高い薬剤選定をしています。
・高還元薬剤
・熱処理きっちりで施術
で施術しても質感は悪くならないということは
質感を悪くしているのはアルカリ値の高さということがわかりました。
【4】仕上がり
本日のデジタルパーマ薬剤紹介。
【中間】
シスアミ・チオ
アルカリ値3
総還元6.5
【毛先】
シス・シスアミ・チオ
アルカリ値2
総還元6.0
今回は持ちの部分を考慮してアルカリを高めに設定しました。
仕上がりはこのクオリティですが、あと1ずつアルカリ値を下げてもよかったかなと反省。 pic.twitter.com/QYo5B98SqG— 森 正臣@超パーマ美容師 (@mori_cura) 2019年5月11日
デジタルパーマの施術工程を動画も踏まえた解説をブログにまとめました。
文章だけでは伝わらないところもあると思うので、参考になれば幸いです!
パーマはケミカルは縮毛矯正にもリンクしているので一石二鳥です。
縮毛矯正↔パーマ
二つの技術を一事で底上げしましょう!https://t.co/6Jk9zJOwuO pic.twitter.com/1rpzR6h5aY— 森 正臣@超パーマ美容師 (@mori_cura) 2019年5月15日
デジタルパーマの質感の悪さは【アルカリ値】が原因のことがほとんどです。
アルカリ値が1以下で還元剤によって質感が悪くなるってことはあんまりないようです!
縮毛矯正は強還元に気をつけなければなりませんが、パーマは還元値がないとカールを形成できませんね。
アルカリ値0.8のデジタルパーマ pic.twitter.com/zAvC0HqpHV
— 森 正臣@超パーマ美容師 (@mori_cura) 2019年5月21日
【5】まとめ
以上デジタルパーマのロングスタイルのクオリティーの向上のために意識しなければならないポイントを紹介させていただきました。
・再現性のための仕上がり共有
・ダメージレベルに合わせた塗り分け
・アルカリ値コントロール(〜1.5以下)
次の施術から取り組めるところもあると思うので少しずつ挑戦してみてください。