パーマ・縮毛矯正の還元剤について最近まとめられた記事なかったので、今回簡潔にどこよりもわかりやすくまとめてみたいと思います
・還元剤の種類が分かる
・還元剤の特性が分かる
・還元剤を狙って施術できるようになる
参考になれば幸いです。
【1】還元剤の種類
- チオグリコール酸
- システイン
- システアミン
- チオグリセリン
- サルファイト(亜硫酸ナトリウム)
- GMT(モノチオグリコール酸グリセリン)
- スピエラ(ブチロラクトンチオール)
の7種類
このあたりの還元剤の種類を覚えておけば大丈夫です。
Sー1、Sー2に関しての毛髪化学に関しては
関連記事»【独学でパーママイスター 】もうパーマで失敗しないロードマップ【初級者向け】
【2】各還元剤が有効なSS結合(シスチン結合)の分類とその場所
還元剤はSS結合を還元するわけですが、SS結合にはSー1、Sー2部分があると考えられています。
各結合に有効とされる還元剤があるとされています。
髪質と履歴を見極め適切な還元剤を髪の毛に処方することがパーマに失敗しない、上手くなる一歩です。
【Sー1】
・チオグリコール酸(内部還元)
・システイン(表面還元)
・サルファイト
【Sー2】
・システアミン(表面還元・内部還元)
・チオグリセリン(内部還元)
・GMT
・スピエラ
Sー1、Sー2の分類からさらに、Sー1結合の外部還元が得意な還元剤、内部還元が得意な還元剤に分けられます。
はじめは内部還元、外部還元を気にするのはチオとシスくらいでいいと思います
- 優しくパーマをかけたい時はシス
- しっかりパーマをかけたい時はチオ
くらいの感じで考えておけるだけでもスタートとしてはいいと思います。
【3】還元剤の力を発揮できるpH領域
還元剤には還元剤のパワーを発揮できるpH領域があります。
pHがずれていると薬剤に期待しているパフォーマンスが起こらないことがあるので注意しましょう。
・チオグリコール酸 pH7〜9
・システイン pH9
・システアミン pH6〜9
・チオグリセリン pH7〜9.5
・サルファイト pH10〜11
・GMT pH4.5〜7.8
・スピエラ pH4〜7.2
pHは7が中性で、還元剤にもアルカリ領域が得意なものと、酸性領域が得意なものがあるので覚えておきましょう。
メーカーがパーマ剤を作るときに、還元剤に合わせてpHを調整していますがサロンで調合する時にpHが変動するので、還元剤に合わせたpHから外れすぎないように考えましょう。
【4】まとめ
・チオグリコール酸
SS結合:Sー1 / 内部還元
活動領域:pH7〜9
・システイン
SS結合:Sー1 / 表面還元 / pH9
活動領域:pH9
・システアミン
SS結合:Sー2 / 表面還元/ 内部還元
活動領域:pH6〜9
・チオグリセリン
SS結合:Sー2/ 内部還元
活動領域:pH7〜9.5
・サルファイト(亜硫酸ナトリウム)
SS結合:Sー1
活動領域:pH10〜11
・GMT(モノチオグリコール酸グリセリン)
SS結合:Sー2→Sー1
活動領域:pH4.5〜7.5
・スピエラ(ブチロラクトンチオール)
SS結合:Sー2
活動領域:pH4〜6
2021年の6/1現在では上記のように考えられていますので、今回まとめてみました。
還元剤が変わるとパーマや、縮毛矯正の質感も変わるので色々試してみると面白いです。
勉強なさっている方の、参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
何か質問などあればツイッターなどでいただければと思います。