【基本の「き」】プレックス系、酸トリートメント(ジカルボン酸/マレイン酸/ジマレイン酸/コハク酸)を整理しよう!【美容師向け】

プレックス、酸トリートメントまとめ

今回はプレックス系の処理剤についてケミカル初級者の方に向けて整理する記事を書いていこうと思います。

良さそうだからなんとなく使っている・・・

そんな方必見です。

プレックス系の基礎がわかると

・お客様に価値のある説明ができる

・知っているだけで技術力アップ

「プレックス系は何がどのように、どう効くのか?」

後輩に質問されたときに正確に答えられる方は少ないのではないでしょうか?

今回はケミカル初級者の方に向けてなるべくわかりやすく完結にまとめて解説していきます。

目に見えないものなのでいってしまえば妄想かもしれませんが、ある程度の方向性を知っているのとしらないのでは施術に結構幅が出てきます。

抑えて置いて損はないと思うので最後までチェックしてもらえればと思います。

【1】プレックス系、酸トリートメントとは?

A.髪の毛のシステイン残基にくっつく補強材のようなもの

です。

・・・システイン残基って???

髪の毛はパーマやカラーをすることでダメージしてしまいます。

パーマだったら還元剤を使って髪の毛のシスチン結合を切って、酸化剤で再結合させます。

コレはイメージですが

還元剤で8つシスチン結合(S-S)を切ったとして、酸化剤で再結合されることができたシスチン結合は7つだったとするとシスチン結合の1つは再結合できてないでそのままになっています。

アルカリカラーの場合は、オキシ(過酸化水素)を使って髪の毛を酸化脱色させています。

その時にシスチンも過剰に酸化させてシスチン結合が外れてしまいます。

外れてしまったシスチン(S)をシステイン残基と言います。

システイン残基をそのままにして置くとシステイン酸になってしまいます。

※オキシを使う場合はカラーも縮毛矯正、パーマでも同じことがいえます。

そして毛髪科学の方々の間ではシステイン酸は髪の毛のダメージ指数として使われているそうです。

髪の毛にシステイン酸が増えてしまうと髪の毛の強度が下がりダメージの原因になってしまいます。

システイン酸が一度生成されてしまうと分解することはできません。

システイン残基がシステイン酸になる前にシステイン残基にジカルボン酸(マレイン酸)などがくっついてシステイン酸になるのを防いでくれるのがプレックス系、酸トリートメントです。

【2】プレックス系、酸トリートメントの種類について

  • ジカルボン酸
  • マレイン酸
  • ジマレイン酸(ジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコール)
  • コハク酸

このあたりがよく目にする成分だと思います。

一言でいってしまえばジマレイン酸以外はジカルボン酸の仲間たちです。

たくさん出ているプレックス系の商材の中には上記のものが入っていると思います。

初級者の方が覚えて置くべきは

・ジカルボン酸(マレイン酸)

・ジマレイン酸

の2つでいいと思うよ!

モリ

マレイン酸とジマレイン酸の違い

以前ツイッターではこんな感じで

呟きました。

【1】を踏まえて解説すると、

パーマや、カラーによってS-Sが外れてしまった部分にマレイン酸、ジマレイン酸がくっついてシステイン酸になるのを防いでくれることで髪の強度が落ちないことがプレックス系、酸トリートメントの目的ですが、マレイン酸とジマレイン酸ではシステイン残基へのくっつき方が違います。

・マレイン酸は片方にしかくっつけない

・ジマレイン酸は両方にくっつける

 

こんな違いがあります。

片方にくっつくだけでもシステイン酸の生成は防げます。

しかし両手でがっちり掴むことで髪の毛が架橋されより髪の毛に強度がでるようになります。

ということで業界紙をみてもマレイン酸を使った検証よりもジマレイン酸を使った検証の方が多い訳です。(マレイン酸より効果が高いということです)

ジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコール(オラプレックス)は特許を取った成分なので他メーカーが使えないというところがポイントだと思います。

効果は高いがコストも高いです。

普通のアルカリカラーくらいならファイバープレックス(他商材)とかでいいのではないか?

ハードダメージにはオラプレックスがいいじゃないか?

これが呟きの行間です。

【3】プレックス系,酸トリートメント メリット/デメリット

メリット

  • システイン酸を防止
  • カラーの発色、持ちが上がる
  • パーマのリッジ、ハリコシがでる(ジマレイン酸のみ)
  • 架橋効果(ジマレイン酸のみ)

システイン酸を防止できる

これは上記で解説しました。

ポイントとしてはダメージの原因になるシステイン酸を抑えることができますがダメージレスな訳ではないです。

ダメージ予防や痛みにくくする商材だと思われていることが多いと思いますが、一度シスチン結合が切れているはずなのですぐに補強してなるべくなかったことにするくらいの感覚が近いと思います。

カラーの発色、持ちが上がる

システイン残基の封鎖や、ジマレイン酸が架橋を作ってくれることで染料が抜けにくくなることでカラーの発色、持ちがよくなると考えられています。

パーマのリッジ、ハリコシがでる

これはジマレイン酸の場合ですが、通常2剤だけでは酸化仕切れないシステイン残基をジマレイン酸がカールの形状で架橋してくれることでリッジとハリコシが出ます。

活性化ケラチンも似た原理だと思っています。

架橋効果

パーマのリッジと重複しますが、架橋効果があるので髪の毛はしっかりします。

髪質によっては施術の翌日にコテで巻きづらくなってしまうほどです。

 

デメリット

  • 価値を伝え方が難しい
  • コストがかかる

価値を伝えるのが難しい

マレイン酸、ジマレイン酸を使ったからといってお客様は普通のシステムトリートメントとの違いを体感として感じるのはなかなか難しいかもしれません。

色持ちも市販のシャンプーで毎日ゴシゴシ洗われては体感できないと思います。

長期でみれば確実に髪はよくなる内容ですが、お客様にプラスメニューとして施術させてもらうには美容師としての腕が試されますね。

コストがかかる

プレックス系の処理剤は全体的にコスト高めです。

特にオラプレックスは高いです。

なのでジマレイン酸(オラプレックス)のみの導入よりマレイン酸系との併用で必要の応じて使い分けるのがいいと思います。

【4】サロンワークでの使い方

使い方に関しては基本的にはパーマ、カラー施術の前処理で使うと一番効果が高いと思います。

そしてドライ時よりもウェット時の方が髪の毛への浸透性は高いのでウェット時での前処理がいいです。

メーカーによって剤の希釈の目安は異なりますが、

・多すぎても酸性なので、アルカリ施術に影響がでる

・少なすぎても効果を感じられない

とかありそうなのでメーカー推奨を忠実に守るといいと思います。

【5】ケミカルな方向け補足

これは少し前に僕が聞いた内容なので、現在は正しいかわかりませんがジカルボン酸系などをプレックスとしてコハク酸などが使われていることがありますがプレックスとして効果が期待できるのは、

・二重結合を持った

・シス体

らしいですが、コハク酸は

・二重結合なし

・トランス体

なのでマレイン酸のようには機能しないのではないかと疑問に思っています。

違う用途で使われている可能性も高いので今後も詳しく調べていきたいと思います。

詳しい方いらっしゃいましたら情報提供よろしくお願いいたします。

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