【美容師向け】オレンジコスメ レブリミット(LEVLIMIT)の使い方・スペック・立ち位置

お待たせしました。

みんな大好きオレンジコスメさんが2019年12月に発売したレブリミットについてのケミカル好き美容師として僕なりに考察していきたいと思います。

この記事を読んだ後に

  • スペック
  • 使い方
  • 立ち位置

わかるようになります。

・導入予定

・SNSで見かけて気になっている

・酸熱トリートメントに興味がある

そんな方に読んでいただけたらと思います。

【1】オレンジコスメ レブリミットとは?

レブリン酸を使った酸熱トリートメントとして発売されています。

酸熱トリートメント剤はグリオキシル酸を用いたものが多いですが、あえてレブリン酸を使ったことがレブリミットの面白いところですね。

グリオキシル酸よりレブリン酸の方が分子量も大きいせいか仕上がりの質感が柔らかいと言われています。

そのためグリリミットではなくレブリミットなのですね。

【2】酸熱レブリミットのスペック

スペック

酸剤→レブリン酸

レブリン酸濃度→7.5%

pH→4.5

チオグリセリン濃度→非公開

レブリミットはチオグリセリンも入っているのです。

なぜチオグリセリンを使ったのか考えるとチオグリセリンは全ての還元剤の中で一番質感が柔らかくなります。(油分を残せるためと考えられています)

縮毛矯正との相性もいいです。

チオグリセリンについては詳しくは

»【これだけ読めばいい】パーマ還元剤の種類/特性まとめ【2020】

ご覧ください。

【3】レブリミットの使い方

施術手順は従来の酸熱トリートメントと変わらず、

プレシャンプー

レブリミット

放置

水洗

ドライ

仕上げアイロン

です。

僕はグリオキシル酸の場合、水洗時にバブリングでシャンプーを推奨していますがレブリン酸でもシャンプーはした方がいいと思います。

MEMO
カラーと同時施術の場合は、アイロンを入れてからカラーに入らないとカラーのオキシによってレブリミットが酸化してしまうので、従来の酸熱とカラーの同時施術とは違うので注意が必要です。

 

【4】パーマはできなくなるの?

オレンジコスメさんの2020年1/10現在オフィシャルサイトにはパーマは

「ストレートヘアのための薬剤のため施術後パーマはできなくなる」

と書いてあります。

結論からいってしまうと、デジタルパーマしかできなくなってしまうというのが最適解な気がします。

理由は多少なりともチオグリセリンという還元剤が入っている以上、還元とフィニッシュによるアイロンワークの熱処理を行うことで縮毛矯正しているのと変わらない状態になります。

なのでデジタルパーマなら施術可能なのです。

しかし普通の縮毛矯正よりは還元が弱いためデジタルパーマをかけるとなった場合、通常よりは薬剤選定を下げなくてはなりませんが、縮毛矯正毛よりは弱めなくていいという難しい薬剤選定になることが予想されます。

僕もまだレブリミット毛にデジタルパーマ施術は経験がないので機会があればまた発信していきたいと思います。

【5】レブリミット2剤は本当にいらない?

チオグリセリンが入れていますがメーカーとしては、6時間の空気酸化でOKということです。

個人的には、還元剤が入っている以上2剤はつけた方がいいと思います。

実際にスタッフにレブリミットを施術して半分は過酸化水素(1.25%)で半分もう半分を自然酸化させてみました。(近日動画アップ予定)

この検証の結果としてストレートの持ちはやはり過酸化水素をつけた方がいいように感じます。

マニアックな方向けの補足

2剤を過水を使うかブロムを使うか迷った時に

過酸化水素を使うならアルカリ度がないのでオキシ濃度を薄めるかカタラーゼを後処理で使う。

質感に問題がなさそうならブロム酸でもOKだと思います。

2剤について詳しくは»【パーマ2剤】ブロム酸と過酸化水素(オキシ)の特徴と使い分け方【メリット・デメリット】

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【6】レブリミットの可能性/応用

レブリミットを酸性のチオグリセリンだと考えた場合、

  • 細くてヤバそうな毛の前処理
  • 縮毛矯正既染部に10〜50%ミックス

こんな感じで使えそうな気がしてます。

前処理として使う場合、酸性のため後から塗布する1剤を減力しながらチオグリセリンをミックスできるというところにメリットは感じます。

チオグリセリンはエイジング毛などには有効だと考えています。

既染部にミックスするメリットは、チオグリセリンによる質感の向上です。

髪の毛に油分を残せる還元剤なので、パーマ・縮毛矯正に入れると質感はグッと上がります。

注意

チオグリセリンは薬事法によって配合濃度が2%までと決まっているため、たとえ限界まで入っていたとしても薬剤パワーはかなり弱いので質感向上を目指してしっかり伸ばしたい根元にミックスするのはあまりおすすめではありません。

【7】モリリミット的レブリミットの立ち位置(まとめ)

還元剤が薬剤に入っている以上僕的には、酸熱トリートメントというよりはパーマ剤という認識でいます。

オレンジコスメさんのサイトではふんわりした感じで書いてあるので、レブリミットの受け取り方は美容師それぞれなのかもしれないのであくまでも参考程度に。

還元剤を使って熱処理(仕上げアイロン)を行うので髪の毛は弱い薬剤で縮毛矯正をしたような状態になっています。

繰り返しになりますがオフィシャルサイトにもありますがレブリミット後にはパーマができないと書いてあるのはそのためだと思います。※デジタルパーマならできると思います。

なので

レブリミットはチオグリセリンの還元とレブリン酸の架橋を酸性領域で同時に行うハイブリットパーマ剤

という立ち位置にモリリミットはおいています。

微還元のため施術後は自然酸化でいいということですが、僕は2剤(酸化剤)はつけたいですね。

レブリミット面白い薬剤ですね。

もっと触って可能性を見出していきたいです。

実験的な施術はYouTubeに積極的にあげていきますので気になる方はみてみてください!

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