今回はパーマ、縮毛矯正の前処理についてケミカル目線で僕のなりに深掘っていこうかと思います。
ケミカル初級者の方、改めて前処理剤を見直していきたい方に向けてわかりやすく解説していきたいと思います。
サロンワークの再現性を高めるために細かい内容よりは大きな概要と考え方について解説していきます。
お店のシステムとして作業的に前処理など行っている場合、
そんな方に有益な情報になると思います。
今回は前処理の用途を勝手に大きく3つのカテゴリーに分けて解説していきます。
・毛髪調整系
・1剤促進系
・1剤減力系
初級者の方は自分が普段している前処理がどのカテゴリーに分類されるかお分かりでしょうか?
それがわかるだけでも施術のみえ方は変わってくるので参考にしてもらえたらと思います。
【1】毛髪調整系 種類と効果
施術前に髪の毛を強度をあげたりする前処理のカテゴリーです。
商品の説明書きにケラチン、カチオン、システインというワードが書いてある商材は毛髪調整系と判断していいと思います。
各成分がどのような目的で配合されているかというと
ケラチン(PPT)系
言わずもがなPPT系の前処理剤は毛髪強度をあげる目的で使われます。
加水分解ケラチンというものがほとんどを占めている印象ですが、加水分解ケラチンは髪の毛に結合することはないので過剰に信頼するのは注意が必要かもしれません。
そんな中、髪の毛に結合できる手をもつケラチン系が活性型ケラチンやスルホン化ケラチンです。
ここの分野に関してはまた別でブログを書いていきたいと思います。
熱処理系の施術は熱によってタンパク質が硬化(ガラス化)してしまう質感が硬くなることが多いです。いい意味で捉えればハリコシが出る。
カチオン系
ダメージ毛用の前処理剤として使われているものが多い種類です。
ダメージ毛は髪の毛がマイナスに帯電しています。
マイナスに振りすぎている髪の毛に対して薬剤は力を発揮仕切れないのでカチオン化させることで毛髪のプラスマイナスを整えて本来の薬剤浸透も目指すものです。
カチオン系の前処理剤は単体で効果をだすというよりはケラチン系やシステイン系の前処理をカチオン化して作っているような感じで、組み合わせの場合が多いと思います。
システイン系
最近特に増えてきた前処理の種類のように感じます。
システインは、もともと髪の毛が持つアミノ酸の一つで髪の毛に対して相性がいいです。
用途は髪の毛に結合を作り弾力、ハリコシを出すことです。
剤によりますが還元剤のシステインは別ものと考えていいと思います。
【2】1剤促進系
1剤の浸透を促す目的でカテゴリーです。
アルカリ系
アルカリ施術の場合、事前に毛髪をアルカリ性に振って置くことで1剤浸透をあげることが目的です。
酸性施術の場合は、減力剤として使えたりするかもしれません。
尿素系
トリートメントの前処理などで多いかもしれません。
薬剤を浸透させる目的で使われていることが多いです。
【3】1剤減力系
基本的に促進剤をつけない限りは何かつければ1剤は減力しますが、より減力を狙っていくなら様々な方法があります。
トリートメントを塗布
これは王道ですね。
淡い流さないトリートメントでも、洗い流すトリートメントでも前処理専用のトリートメントでも全て減力効果はあります。
なんて心配される方もいますが、トリートメントのコーティングで薬剤がきかなくなるほどコーティングされることは経験がない僕はそこまで気にしていないです。
ノニオン系のトリートメントが一番使い勝手がいいと思います。
うる覚えですがムコタ アイレ03というのがノニオントリートメントだった気がします。
塩基性カラーを薄めるときなどにも使えます。
酸性領域に振る
アルカリ領域での施術をする場合に酸性に振っておきアルカリダメージを抑える。
pHを下げる
上記とほとんど変わりませんが、pHを下げることで還元剤の効果を減力させることができます。
弱い還元剤を使う
弱い剤を先に前処理として使っていくのも有効です。
【4】前処理用途まとめ
今回は僕が思いついた内容でケミカル初級者の方に向けて、前処理を勝手にカテゴリー分けして種類ごとになるべくわかりやすく解説してみました。
全てを把握できればいいですが、せめて自身のサロンで使われている前処理についての理解はしておいてもいいと思います。
最後に僕のサロンワークの話をしておくと、ほとんど前処理はしません。
施術は1剤コントロールで髪質に合わせるのがパーマ塾で発信している内容の根幹かもしれません。
しかしハイダメージの場合毛髪調整はしないとパーマ施術でカールの弾力が出ないのでします。
僕が使う前処理はシステイン系とカチオン系のものを単種か複合のものを使います。
詳しくは動画にしているので気になる方はご覧ください↓
システイン系前処理のおすすめ商材
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