今回も興味深い質問いただけたので、ブログにしてみたいと思います。
酸熱トリートメントの熱は未だに収まらないですね。
酸熱トリートメントはまだ未開の部分が多い状態であるということは頭に入れて向き合っていくことが大切ですね
今回はそんな未開の部分に触れた質問について僕なりの考えを発信していきます。
読む前の注意
・僕の考えが正解であるかはわからない
・妄想の話
始めまして。
(今更?)酸熱トリートメントについて勉強をはじめ、検索しているとこちらのブログにたどり着きました。非常にわかりやすく読ませて頂きましたが。。。
架橋について疑問があります。
(全く、ケミカルについて無知な美容師の質問だと思ってください。)
アミノ基の手の数のくだりなのですが、よくトリメンやコールドに入っている、主な酸であるクエン酸は3つ、リンゴ酸は2つ、コハク酸も2つアミノ基の手があると思うのですが(ウィキペディアによる)、脱水すれば架橋するのでしょうか?
酸熱トリートメントに使用されている酸は、何が特殊なのでしょうか?
実際に使用して良い結果は出ているのですが、なぜそうなるのか、調べれば調べるほど訳がわからなくなり、ご相談させて頂きました。
宜しくお願い致します。
すごいですね、僕はカルボキシル基があれば他の酸でも酸熱できると考えたこともありませんでした。
【1】実際リンゴ酸/クエン酸/コハク酸で酸熱トリートメントはできるのか?
理論上はそれに近いことはできると思います。
この方も実際にリンゴ酸・クエン酸・コハク酸を使ってすでに酸熱トリートメントをされているそうです。
カルボキシル基があれば脱水する(アイロン/ブロー)ことでイミン結合が形成されると考えられるのでその架橋によって酸熱効果はあげられると思います。
【2】現行の各酸と比べるとどうなのか?
現在の酸熱トリートメントでわかっている3つの説
- 水素結合説
- イミン結合説
- メチレン架橋説
現在はこの3つが有力とされています。
この三つのどれかというよりはこの3つが混合で作用しているイメージです。
しかしどの説が一番効果はあるのかまだわからないのが現状です。
そんな中どの説にも共通するのは分子量、小さい方が効果はありそうです。
各酸の分子量は
- リンゴ酸:分子量134
- クエン酸:分子量192
- コハク酸:分子量118
- グリオキシル酸:分子量74
- レブリン酸:分子量116
- グリコール酸:分子量76
こんな感じです。
最近、「やっぱりグリオキシル酸ではないか?」
という流れを肌感で感じますがやっぱり分子量の小ささは効果に比例しそうなのが僕の意見です。
【3】まとめ
2019年11月15日現在、毛髪化学を研究されている方でもまだわからない部分が多いので僕ら現場まで酸熱トリートメントの明確な答えが降りてくるにはまだ時間がかかりそうなので、経験を積み重ねながら待つことくらいしかできなさそうです。